食品加工業界、製薬業界、化学業界などあらゆる製造業の製造工程にて行われている濾過(ろか)。昭和化学工業はその濾過工程において使用されている濾過助剤の製造を中心に事業を展開しています。
最近当社から発表されている施策がなにやら昇格に向けての動き出しに感じるものがあり、少し気になったのでここで取り上げてみようと思います。
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昇格意欲を感じさせる最近発表された施策
- 株式の立会外分売
- 単元株式数の変更
上記はここ2週間で当社から発表された施策になります。
どちらも株式の流動性向上、株主数の拡大を図るために行われる施策です。
東証一部昇格を目指す際に重要となってくる数字の中で
株主数、流通株式、時価総額がありますが現時点での昭和化学工業がどれくらいの数字を持っているのか2016年四季報【秋】&12/13時点の株価341円で試算してみます。
下の赤字はそれぞれ一部昇格に必要な数字です。
株主数
949名<16.3>
2,200名以上
流通株式数
7,579
20,000以上
流通株式比率
63%
35%以上
流通株式時価総額
25.8億
20億円以上
時価総額
40.7億
40億円以上
流通株式数は単元株式数の変更により、70,000以上となりますので、それは達成済みとみると、あとは株主数のみが未達成の状態となります。
昭和化学工業は既に株主優待を設けているので、更に株主数を増加したいとなると立会外分売や株式分割が一番効力を発揮する施策となってくるんですね。
立会外分売は既に実施しているので、今後さらに株式分割や売出、増資などをやってくると、ますます一部昇格が期待できるようになるのではないでしょうか。
現時点での割安性
PER9.1、PBR0.95と現時点での指数を見ると割安に感じますが、もっと他の視点で株価の割安性を測ってみようと思います。
まず業績ですが、営業利益、経常利益と利益は通期で見ても2年ほど前から前期比大幅増で計上されてきています。
その反面、売上の伸びは今一。利益の増加に比べ売上が著しいということはコストの削減を重点的に行っていると見えます。
実際に決算書を見ると、売上高のマイナス以上に原価、販管費の削減が確認できます。
今後も引き続きコストの削減が継続できるのであれば、利益は増えていくでしょうが、売上の伸びが今のままではあまり成長性は感じられませんね。
次にPER、PBRとは別の指数になる営業利益倍率(EV/EBIT)で測ってみます。
“企業価値”(EV)を”営業利益”(EBIT)で割り、その企業の割安度を計算するものです。
企業価値=(時価総額+有利子負債ー現金)
営業利益=当期の営業利益
ってな感じで昭和化学工業を計算してみます。
一般的に8~10倍を切ると割安といわれているこの数値ですが、昭和化学工業は12倍でした。
んーPER、PBR以外の数字で見るとそこまで割安性はなさそうですね。
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現時点での魅力は昇格期待のみ
一応、現時点では一部昇格への期待があるのみの株と見ています。
今後、今の株価よりも安くなって割安性が出たり、事業が伸びてきて成長性が見込めるようになったりと、昇格期待と合わせもう一つ魅力的な要素が出てきたら、またその時に購入を検討してみたい銘柄ではありますね。
▼昇格期待株の探し方はコチラを参考にしてください。
https://kabutousi.net/20161203143748-2/