CADシステム販売と保守サービスを主力に事業を展開しているアルゴグラフィックス。
今期は自動車業界に向けた開発体制の強化が積極的に行われており、業績の伸びも例年より大きくなっています。
チャートの形も良さげなので注目してみました。
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株価ブレイクアウトを予感させる月足チャート
アルゴグラフィックスの月足チャートを見ると、2016年12月に2年半ぶりの高値を付けて以来、そこから株価が一つ上のステージにあがったように見えます。
【月足チャート】
このように約2年ほどの期間、ある一定の範囲で上下していたボックス相場を抜けて上昇していく株価はトントン拍子で上昇していく特徴があり、株価のブレイクアウトと呼ばれています。
もちろんこのチャートを形成した株価が全てブレイクアウトして上昇していくわけではないのですが、
アルゴグラフィックスはチャートの形以外にもブレイクアウトする株に多い複数の要素も併せ持っています。
ブレイクアウトに必要な指数
- 右肩上がりの年次業績
- 割安指数
- 直近2四半期の伸び率
まず年次業績ですが、過去5年の数字を見ても営業利益、経常利益ともに毎年5%以上の伸び率をつけ上昇しており、特に今期の伸び率が急角度で上昇しています。
【過去5年業績】
決算期 | 売上 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
2013.03 | 29,996 | 1,978 | 2,235 | 1,272 |
2014.03 | 32,103 | 2,111 | 2,371 | 1,462 |
2015.03 | 31,189 | 2,279 | 2,536 | 1,932 |
2016.03 | 34,206 | 2,462 | 2,179 | 1,663 |
2017.03 | 36,000 | 2,800 | 3,100 | 1,900 |
2015.03期の業績で売上が前期より落ちていますが、落ち幅も軽微であり、翌年以降は持ち直しているのでそこまで不安視する部分ではないと思います。
また同時期の純利益が過去5年で最高の数字を計上していますが、この時はNew System Service社の子会社化に伴う特別利益(差益343百万円)が挙げられており、例年とは別のオプションがあったという見方ができます。
(ちなみにその分の差益を差し引けば当年の実質純利益は1,589万円なので堅調に推移していると見れる。)
次に株価の指数ですが、
現在アルゴグラフィックスのPERは12.9となっています。
これは東証一部の【情報通信業】の平均PER23.6や四季報記載の比較会社(6947図研:PER29.8、9790福井コン:PER39.0)と比べると圧倒的に割安であるといえます。
最後に直近の四半期業績がここにきて飛躍的に伸びてきており、株価のブレイクアウトに一番必要な爆発力が今来ていると捉えることができます。
【直近2四半期の業績前年同期比】
H29年3月期
第1四半期:売上3.5%,営業利益37.7%,経常利益33.7%,純利益45.6%
第2四半期:売上0.8%,営業利益26.7%,経常利益19.2%,純利益11.8%
全体的に鈍化傾向なのと売上の数字が今一つなのが気になるところですが、
逆に言えばそれ以外の部分の数字(チャートや割安指数など含む)で、ここまでブレイクアウトの要素を揃えている銘柄もなかなかないです。
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四季報予想は強気
会社発表の業績予想では営業利益が2017年度28億、2018年度31億となっていますが、四季報予想では2017年度31億、2018年度32.5億となっているのも気になる数字です。
仮に今期の業績が四季報どおりに推移するのであれば、今が絶好の買い時という判断もできます。
株価のブレイクアウトは上昇する時はあまり下値を更新せずドンドン上昇していく動きなので、ここいらで購入してみて、仮に10%下がったらブレイクアウト失敗とみなし損切りするという投資をしてみるのも面白いかもしれませんね。
【過去記事でも株価のブレイクアウトについて触れております】
https://kabutousi.net/20161012013839-2/