特にいいニュース(材料)が発表されたわけでもないのに、
短期間で何倍も株価が上昇していく株があることを皆さんは知ってますか?
株式投資を行っていると、
何の前触れもなく突如上昇する株というのも中には出てきます。
しかし、突然上昇してしまったそのような株は下落する時も凄まじく早く、
高値で掴んでしまった時には大きな損失が出てしまいます。
そのような株は仕手株というのですが、
今回はその仕手株がどのような原理に基づいて起こるのか、
触れてみようと思います。
ちなみに前もって言っておきますが、
私は仕手株投資を推奨していませんので、あしからず。
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何故株価は上がるのか?
仕手株の話をするには、
まず何故株価が上がるのか?
この原理について、理解をしておく必要があります。
皆さんはそもそも株価が何故上昇していくのか?
この原理を理解していますか?
- 会社の業績が伸びていくから?
- 優待利回りがいいから?
- 配当利回りが高いから?
- チャートの形がいいから?
- ブランドイメージがいいから?
株価が上昇していく理由をこのように考えている人もいるのではないでしょうか?
結論から言うと、これらの答えで株価が上昇しているわけではありません。
これらは、
株価が上昇していくための材料であり、
このような要素が揃っている銘柄は株価が上昇しやすい!
といえるものです。
では、株価が上昇していくのは何故なのか?という原理ですが、
それは、
今付けられている株価より高値で売買取引を成立する投資家がいるから
です。
極端な話、
業績が悪かろうが、
優待や配当がなかろうが、
チャートがとんでもない下落指数だろうが、
ブランドイメージが地に落ちてようが、
今の株価より高値で株を売る投資家とその売値で株を買う投資家がいれば、
株価というのは上がります。
仕手株というのは、
そういう上昇材料が一切ない中で、
突如として何倍にも上昇していく株をいいます。
仕手株は仕手筋によって起こる
では、そういう仕手株の株価を上昇させている投資家は誰なのか?
正確には仕手株を上昇させているのは、
そういう上昇する株に群がる私を含め、市場で取引をしている無数の投資家なので、
ここで言いたいのは、
仕手株の株価上昇を最初にひき起こしているのは誰か?
というのが正しいですね。
仕手株は仕手筋という「巨額の資金を投じて株価を吊り上げるグループ」によって起こされています。
仕手筋は、株価の安いところで買い集めた株を仕手株化し、株価を急上昇させて、その売買損益で利益を得ている集団です。
明確に誰?という括りはないのですが、
以下のようなグループが仕手筋と言われています。
- 資産家、または資産家のグループ
- 法人
- 仕手専門のグループ
- ファンド、投資顧問、外国人投資家など
株価が急騰すると、
否が応でも市場ではその銘柄(仕手株)は注目されます。
仕手筋は、インターネットなどを利用した情報操作も行い、
その注目された仕手株に、
個人投資家の買いが大量に入ってきたところで売りをぶつけて利益確定をしていきます。
つまり、既に株価が大幅に上昇してしまった仕手株を購入した個人投資家は、
とんでもない爆弾を渡されたようなものなんですね。
その爆弾は、
仕手筋が意図的に株価を吊り上げた株で、
もう用済みになった株なんですから。
企業価値に見合ってない高値の株価がついた株は、
やがて下落していきます。
このように、
仕手株とは仕手筋によって企業価値とは全く関係ない株価で操作される株なので、
個人投資家にとっては買い時も分からず、売り時も分からない、
『君子危うきに近寄らず』な株なんですね。
急にことわざを挟んでしまいました。笑
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仕手筋はどうやって仕手株を作るのか?
仕手株になりやすい株の特徴として以下のようなものが言われています。
- 発行株数が少ない(80,000千株より少ない)
- 浮動株が50%以下
- 資本金が少ない(100億以下)
- 貸借銘柄である
- 株価100円~300円台
これらはあくまで目安的なものなので、
あまり鵜呑みにしなくていいのですが、
このような条件が揃っている中小型株が仕手筋に狙われやすいといわれています。
これらの条件に当てはまる中小型株は、
市場に出回っている浮動株(個人投資家や小口の株主が所有している株)が少ないため、
それらを仕手筋に大量に購入されると、株価が操作されやすい状態に陥ります。
つまり、どういうことが出来るかというと、
今の株価より高値で売りをだし、
その高値の株を自分で購入して株価を引き上げる
ということで、株価を上昇させていくことが出来るんですね。
実際には仕手筋が浮動株を大量購入したりするのは、
何日もかけて周囲に気づかれないように行われたりするので、
『これは仕手株だ!!』なんて事前にわかることはあまりありません。
(※最近は突然出来高が急増したりするなど疑わしい事象が多々あるみたいですが…)
仕手筋が行う情報操作
仕手株の仕組みがわかったところで、
ここでは、どのようにして仕手筋が仕手株を売り抜けているか触れておきます。
実際に仕手筋が仕手株で利益を得るためには、
仕手筋以外の投資家に株を買ってもらわないといけません。
そのために仕手筋は、あらゆるルートで情報操作を試みます。
そのルートとは主に以下のものが言われています。
- 仕手筋と関係のある投資顧問業者
- 仕手筋と関係のある証券外務員
- インターネットの掲示板(SNS含む)
- マスコミ
投資顧問業者とは、会員から会費をもらい株式投資の助言をする業者、
証券外務員とは、証券営業に従事している者を言います。
まず仕手筋からの情報をキャッチするのが、『1』『2』と言われており、
その中の大口法人や特別な顧客(※一般個人投資家ではない)に知らされます。
この段階までだと、仕手筋と同じか少し遅れたタイミングで売り抜けられ、
利益を得られる可能性が高いといえます。
私たち、個人投資家が仕手株の情報をキャッチするのは、
『3』『4』に情報が流れてくる既に後の祭り状態で、
そこから参戦しても利益が得られることはまずないと言っていいでしょう。
中には『3』『4』の段階から参戦して儲けを得られた方もいるかもしれませんが、
あえて言っときます。
「たまたまですよ。」
仕手株に関しては、
事前に仕手株を見分けられる投資術だったりとか、
仕手株を推奨しているネット情報とか、
色々と出回っていますが、
冒頭でも申し上げたように私は仕手株投資を推奨していませんので、
ここでは仕手株の仕組みに関して触れさせていただきました。
ちなみに今回の記事に関しては以下の書籍を参考にしました。
こちらの書籍では仕手株投資を推奨していますが、
重ねて言いますが、私は仕手株投資を推奨していません。
投資ではなく、単純に仕手株に関してもっと知りたい!という方にはオススメします。