神戸製鋼所の株価急落から得られるもの

2017年10月8日、東証一部企業「神戸製鋼所」が、
自社製造していたアルミ製品のデータを、
会社ぐるみで改ざんしていた事実が判明しました。

この発表を受け、
連休明けの10月10日から同社の株価は急落。
問題発覚前1,368円をつけていた株価は、
僅か2日間で800円台まで暴落しました。

日足チャート

株式投資を長年やっていると、
稀にこういう暴落銘柄を掴んでしまう場合もあると思います。

暴落にも色々パターンがありますが、
今回の「神戸製鋼所」で得られるものもそれなりにあると思いますので、
少し注目してみました。

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暴落の前では指数は無意味

今回の発表でニュース、新聞の一面を飾るなど、
大きく注目を集めることになった「神戸製鋼所」ですが、
実は結構有名な会社です。

安倍総理大臣の元職場だったり、
日経平均株価の構成銘柄だったり、
高炉国内3位だったり…。

あ、皆さんは既にご存知でした?

ちなみに私はそんなこと全然知りませんでした。
今回の問題発覚を受けて、
会社のロゴを見た時、
『何か見たことあるな~』くらいの感覚でしたね。

まぁ、私の教養なんてそんなもんです。笑

会社の認知度に関しては、
その程度でしたが、
『神戸製鋼所』は、
今回の発表を耳にする少し前に、
実は日々の銘柄選定で、
目を通したことのある銘柄でした。

私の銘柄選定法の1つで、
1年来の高値をつけた銘柄を毎日一通りチェックする方法があります。
いつもその高値をつけた銘柄の業績を「株探」で軽く流し見しながら、
割安度やチャートなどで、
フィルターを掛けて銘柄を選定しているのですが、
今年の7月くらいに1年来の高値をつけた『神戸製鋼所』を、
当時何となくぼんやり見た記憶がありました。

何故ぼんやり記憶があったかというと、
少し指数とかが気になったから、ですね。
直近四半期の数字が伸びてて、
指数も何か割安そうだな~と、
10秒くらい気になった覚えがぼんやりとあります。笑

もう少し気になる企業だったら、
更に調べるのですが、
『神戸製鋼所』はそこまでは至りませんでした。

ただ指数自体は結構良さそうな印象を抱いていた当時の記憶があります。

たしかに今回の問題発覚前の株価から指数を測ると、
PER14倍、PBR0.7倍くらいの数字で比較的割安な部類に入ります。

が、

こういう指数として、
割安に感じる数字でも、
今回のような事業に対する重大な問題が発覚すると、
株価は大きく暴落します。

割安銘柄でも、
こういう『会社の不祥事や事故』が発覚した場合は、
一旦手放すことをオススメします。

PERやPBRの指数は、
あくまで企業価値から株価の割安度を測る1つの手段です。
どんなに計算上は割安であっても、
買い圧力より売り圧力が強ければ株価は下がります。

暴落時など市場でパニックが起きてる時に、
悠長に指数で株価を判断している投資家は、
大やけどを負う可能性が高いので、
時と場合を考えるようにしましょう。

これは今回のような『一企業』に限らず、
『市場全体』の規模になった時も言えることですね。

落ちるナイフは掴まない

「落ちるナイフは掴まない」とは相場の格言ですが、
これは急落する銘柄をナイフに見立てた言葉で、
『株価が急落している銘柄を掴むのは、落ちているナイフを掴むのと同じくらい危ない』ってことです。

つまり、
今回わずか2日間で大暴落となった「神戸製鋼所」ですが、
今ここで買いを入れても、
まだまだ下落する可能性があります。
さらに、
新たな悪材料が出てくる可能性も否定できません。

先述の指数で見れば、
数字の上では業績に対して株価は割安でありますが、
今回の問題により、
どれほどの損失が生まれるか未だ明確になっていませんし、
今後の事業に関しても、
問題発覚前の見立て通り進めるかも分かりません。

2016年の三菱自動車工業の時みたく、
日産が手を差し伸べるなど、
大きな好材料と呼べるものが出てくれば、
今が底といえるかもしれませんが、
そういうのを期待して買うのはギャンブルと同じで、
投資とは言えませんね。

ただ未来がどうなるかは誰にも分かりませんけど。

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今一度損切のルールを決めとく

万が一、
こういう暴落銘柄を保有していた時に、
最善にできる対処としては「損切」なのですが、
残念なことにこれが即座に実行できない投資家も中にはいます。

『保留』する投資家ですね。

なぜ『保留』するのか?
それは「損切」のルールをきちんと決めていないからです。

銘柄を買った時と同時に売る理由も決めておく。
これが出来ていない投資家は、
大抵銘柄を買った後にあれこれ理由づけをします。

特に自分の保有していた銘柄が暴落した時には、
冷静に物事を考えれる人は少ないです。

冷静に物事を判断できなくなった時に備えて、
冷静な時に考えていた売る理由、損切のルールを予め事前に決めておくことをオススメします。

▼参考記事

https://kabutousi.net/20161105182823-2/#i-4

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