ウェルスナビでは資産運用を始める前に、
まずリスク許容度を診断します。
リスク許容度診断とは、
「あなたがどれだけの損失に耐えられるか?」
を測るもの。
何故このような診断をするかと言うと、
ウェルスナビの資産運用はずっと右肩上がりで増え続ける投資ではありません。
ウェルスナビは、
10年以上の長期間に渡って投資した際、
最終的にプラスになるよう組まれた資産運用ですが、
経済情勢によっては、
その10年の間に大きく資産が目減りしてしまう可能性もあります。
リスク許容度診断は、
過去の10年間の相場であなたの資金がどのような動きをするかシミュレーションし、
事前にそうなる覚悟を持ったうえでの資産運用が出来るかを測るため行います。
では、
そのリスク許容度の中でも、
一番儲かる設定はなんなのか?
気になりますよね。
結論から言うと10年以上の長期にわたって投資した場合、
一番利回りの高い設定は、
リスク許容度4~5になります。
資産運用の期間が10年を超えて長くなればなるほど、
リスク許容度5が一番儲かる確率は上がります。
ただ、
10年くらいの区切りで運用を辞めた場合は、
リスク許容度4も一番儲かる可能性があります。
これはあくまで過去のシミュレーションから出た数値なので、
今後もこの設定が一番儲かるかは未知数な部分ですが、
リスク許容度の目安としてはこのようになっています。
しかし!
儲かる設定はもちろん大事ですが、
リスク許容度診断で一番大事なのは、
「あなたにとってどのリスク許容度にするのが1番いいのか?」
その部分について理解を深め中身を知った上で設定をすることです。
これを踏まえた上でリスク許容度を設定すると、
ウェルスナビのパフォーマンスが大きく変わってきます。
この記事では、
ウェルスナビの肝となるリスク許容度の全パターンを徹底比較。
全5段階のシミュレーションで運用すると、
資金が具体的にどのように動くか、
ポートフォリオがどのように変化するかをまとめました。
この内容を踏まえた上で、
あなたに一番あったリスク許容度を是非見極めましょう!
- ウェルスナビのリスク許容度について詳しく知りたい人
- ウェルスナビを検討している人
- 資産運用に興味がある人
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リスク許容度によって何が変わるのか?
リスク許容度の設定は「1」~「5」の全5段階あります。
特徴として挙げられるのは、
数字が小さいと債券重視のローリスクローリターン運用、
数字が大きいと株式重視のハイリスクハイリターン運用になります。
具体的な割合に関しては以下のように公表されてます。
リスク許容度1 | 株25% / 債券65% / その他10% |
---|---|
リスク許容度2 | 株43.4% / 債券46.6% / その他10% |
リスク許容度3 | 株60.5% / 債券27.7% / その他11.8% |
リスク許容度4 | 株73.9% / 債券12.9% / その他13.2% |
リスク許容度5 | 株82% / 債券5% / その他13% |
景気に連動する株の割合が大きくなるほど利回りは上がりますが、
その分景気後退期には大きく資産が目減りするリスクも高まります。
リスク許容度の利回りは株の割合によって左右されると見ていいでしょう。
安全性の高いリスク許容度1は景気後退期に資産が伸びやすい債券がメイン。
リスク許容度が上がるにつれて景気に連動する株の割合が増えてくる。
リスク許容度全5段階のシミュレーション
大まかな内訳は上の通りですが、
では具体的に資産はどう動くのか。
今回は私のケースで、
全5段階のシミュレーションを出してみます。
- 運用期間:2008年1月~2018年1月
- 運用資金:100万円
- 毎月の積立額:0円
リスク許容度のシミュレーションは、
2008年~2018年の10年間で算出されています。
2008年といえば、
その年の9月に「100年に一度の大暴落」と言われたリーマンショックが起きた年なので、
投資のタイミングとしては『最悪のケース』ですね。笑
ただこの『最悪のケース』でどの程度の利回りが見込めるのか。
ウェルスナビのパフォーマンスを測るには、
うってつけの期間です。
各リスク許容度で資産推移がどうなったか、
そのシミュレーションを見てみましょう。
リスク許容度1
まずは5段階のうちもっとも安全度が高い資産運用と見られる「リスク許容度1」
2008年から2018年の資産推移はこのようになっています。
- 最安値71.2万円(2009年1月)
- 10年後142万円(2018年1月)
最安値をつけたのは、
リーマンショックから4カ月後の2009年1月です。
これは他のリスク許容度にも見られる共通の特徴。
そしてポートフォリオの内訳はこちらです。
米国株(VTI) | 15万円(15%) |
---|---|
日欧株(VEA) | 5万円(5%) |
新興国株(VWO) | 5万円(5%) |
米国債券(AGG) | 35万円(35%) |
物価連動債(TIP) | 30万円(30%) |
金(GLD) | 5万円(5%) |
不動産(IYR) | 5万円(5%) |
債券(米国債券や物価連動債)が65%とかなり守りに徹した内容になってますね。
上の資産推移は10年スパンですが、
この運用を30年間続けたら54%の確率で資産が200万円になるという計算も出ています。
リスク許容度2
5段階のうち2番目に安全度が高い資産運用と見られる「リスク許容度2」の資産推移はこうなります。
- 最安値65.3万円(2009年1月)
- 10年後154.7万円(2018年1月)
リスク許容度1と同じく2009年1月に最安値65.3万円を記録。
10年後は+54.7%の154.7万円になります。
ポートフォリオの内訳はこちら。
米国株(VTI) | 27.9万円(27.9%) |
---|---|
日欧株(VEA) | 10.5万円(10.5%) |
新興国株(VWO) | 5万円(5%) |
米国債券(AGG) | 35万円(35%) |
物価連動債(TIP) | 11.6万円(11.6%) |
金(GLD) | 5万円(5%) |
不動産(IYR) | 5万円(5%) |
株の比率が43.4%、債券が46.6%とそこそこ攻めてる内容。
ちなみに、
この運用を30年間続けたら66%の確率で資産が200万円になる計算が出ています。
リスク許容度3
5段階のうち真ん中にあたる「リスク許容度3」の資産推移はこうなります。
- 最安値59.3万円(2009年1月)
- 10年後157.7万円(2018年1月)
こちらも同じく2009年1月に最安値59.3万円を記録。
10年後は+57.7%の157.7万円になります。
ポートフォリオの内訳はこちら。
米国株(VTI) | 31万円(31%) |
---|---|
日欧株(VEA) | 23.4万円(23.4%) |
新興国株(VWO) | 6.1万円(6.1%) |
米国債券(AGG) | 27.7万円(27.7%) |
金(GLD) | 6.8万円(6.8%) |
不動産(IYR) | 5万円(5%) |
株が60.5%、債券が33.8%とかなり攻めてる内容になってきました。
お気づきの方もいるでしょうが、
債券から物価連動債が消えましたね。
そして最安値はリスク許容度2と比べ6%違いますが、
10年後の資産は3%しか違わないです。
この運用を30年間続けたら74%の確率で資産が200万円になる計算が出ています。
運用期間が10年だとそこまで差が出ませんが、
30年まで伸びればパフォーマンスの差が目に見えて大きくなってきそうですね。
リスク許容度4
5段階のうち上から2番目のリスクを伴う「リスク許容度4」の資産推移はこうなります。
- 最安値54.2万円(2009年2月)
- 10年後159.6万円(2018年1月)
こちらはこれまでと違い、
2009年2月に最安値54.2万円を記録。
10年後は+59.6%の159.6万円になります。
ネタバレついでに言っておくと、
このリスク許容度4が10年後のシミュレーション上では、
1番利益が大きいです。
ポートフォリオの内訳はこちら。
米国株(VTI) | 35万円(35%) |
---|---|
日欧株(VEA) | 28.6万円(28.6%) |
新興国株(VWO) | 10.3万円(10.3%) |
米国債券(AGG) | 12.9万円(12.9%) |
金(GLD) | 8.2万円(8.2%) |
不動産(IYR) | 5万円(5%) |
株が73.9%、債券が12.9%でかなり振り切ってる内容。
この運用を30年間続けたら79%の確率で資産が200万円になる計算が出ています。
リスク許容度5
5段階のうち最もリスクを伴う「リスク許容度5」の資産推移はこうなります。
- 最安値50.8万円(2009年2月)
- 10年後156.7万円(2018年1月)
こちらもリスク許容度4と同じく、
2009年2月に最安値50.8万円を記録。
10年後は+56.7%の156.7万円になります。
最安値はリスク許容度4より落ちますが、
10年後の利益はそれより劣ります。
ポートフォリオの内訳はこちら。
米国株(VTI) | 33.7万円(33.7%) |
---|---|
日欧株(VEA) | 33.8万円(33.8%) |
新興国株(VWO) | 14.5万円(14.5%) |
米国債券(AGG) | 5万円(5%) |
金(GLD) | 8万円(8%) |
不動産(IYR) | 5万円(5%) |
株が82%、債券が5%と攻め一辺倒です。
ちなみに、
10年間の運用ではリスク許容度4に劣りますが、
この運用を30年間続けたら82%の確率で資産が200万円になる計算が出ているなど、
長期間になるほどこっちのほうがパフォーマンスは上がってきます。
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毎月1万円積立てた方がパフォーマンスも上がる
上のシミュレーションは毎月の積立金額を0円でしましたが、
利益を大きく伸ばしたいなら、
毎月の積立をするべきです。
圧倒的にパフォーマンスが違うので。
例えば、
先ほど同様始めの投資額は100万円で、
毎月1万円積み立てた場合の資産運用でシミュレーションすると、
リスク許容度4からのパフォーマンスが大きく上がります。
リスク許容度4(毎月1万積立)
- 積立なし159.6万円(2018年1月)
- 積立あり357.9万円(2018年1月)
積立無しだと+59.6%のパフォーマンスが、
毎月1万積立だと+61.2%にアップ。
金額でいうと、
59.6万円だった利益が135.9万円になるので、
+76.3万円の差です。
リスク許容度5(毎月1万積立)
- 積立なし156.7万円(2018年1月)
- 積立あり357.4万円(2018年1月)
積立無しだと+56.7%のパフォーマンスが、
毎月1万積立だと+60.9%。
金額でいうと、
59.6万円だった利益が135.4万円になるので、
+78.7万円の差です。
リスク許容度は途中で変更も可能だが…
リスク許容度は途中で変更することも可能です。
変更する際は、
メニューのナビゲーションをクリックし、
詳細設定で変更します。
詳細設定でリスク許容度を変更したら、
プランを決定をクリックすると変更は完了します。
しかし!
変更は可能ですが、
もしあなたが短期的なパフォーマンス目的で、
ウェルスナビのリスク許容度を変更したいと思ってるなら、
変更はしないようにしましょう。
なぜなら、
ウェルスナビは始めから長期的な資産運用で動いているので、
リスク許容度を急遽変更したところで、
短期的な目先でプラスのリターンが見込めるとは限らないからです。
途中でこのような変更をしないためにも、
ウェルスナビを始める際のリスク許容度は、
資産がどんな動きを起こしても、
心身の負担にならないよう無理のない投資計画を立てて決めるようにしましょう。
リスク許容度は一度設定したら変更をしないのが基本!
そのためにも始めの設定はよく考えて決めよう。
ウェルスナビは資産運用の王道である「長期・積立・分散」に基づいた投資スタイルです。
事前にウェルスナビの仕組みなどを詳しく知りたい方はこちらの記事をご参考にどうぞ。
まとめ
ご覧いただいたように、
ウェルスナビのパフォーマンスはリスク許容度だけでなく、
積立の金額によっても大きく変わってきます。
最大限のパフォーマンスを狙うのであれば、
- リスク許容度
- 積立金額
- 運用期間
を計画的に練るといいですね。
これからウェルスナビを始めようか検討しているなら、まず無料診断であなた自身のリスク許容度を測ってみるといいでしょう。
2018.10.3追記
ウェルスナビのような長期投資でもっといい利回りを求めてる方向けにこちらの記事も書きました!